安藤さんだって恋をする。

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  碓氷村に定住しても、晴海はあちこち飛び回って忙しいと思う。 でも、帰って来た時にちょっと安心して寛げる、そんな巣作りをしてみようと思う。 「晴海ー。俺もタトゥー入れた方がいいの?」 「いいよ別に」 「指環もダメ、タトゥーもダメならどうすりゃいいの」 「別に……俺は櫂が一緒にいてくれたらそれでいい」 窓の外を流れる景色は確かに冬。 でも、陽射しが少しずつ春の気配を伝えてくれる。 バンクーバーももうすぐ見納め。年に何回かは訪れるだろうけど一先ずはお別れなんだ。
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