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……瞬間、目の前に何度か実際に見たことのある男の顔が浮かんだ。
メガネをかけたクールで美しいあの男に、自分は真に言葉責めを受けているのかと感じると、とめどなく汁が滲み出して止まらなくなる。
「……はい、俺はドMです。だから、もっとして…ください……」
思わず口にすると、
「よく、言えましたね……」
声とともにこする手の動きが早まって、
ズボンの中でもくっきりと形が知れる程に勃ち上がるのを、
「……出して…」
低く熱の籠った声音で耳へじかに囁きかけられると、
「……はっ…あ!」
少しも耐えられずにズボンの中にビクビクと精液が吐き出された。
下着を履いてないために、放たれた精液がそのまま足をつたいつーっと流れ落ちて行く。
「……よく濡れていて、エロティックですね…」
布地を筋のように伝う跡を辿るように指先で撫で下ろして、
「……今日は、ここまでにしておきますから。明日も、また同じ場所で……」
男は低く耳打ちをすると、
「……この濡れたズボンは、ちゃんと履き替えるんですよ…」
そう言い足して、くすりとまた笑い、
俺からすっと離れて行った……。
明日もまた、こんな風にもいやらしく弄ってもらえるなんてと、考えるだけで先端からは汁が沁み出して、さらに大きく沁みを広げていった……。
俺は、彼により毎朝の通勤電車の中で繰り広げられる、セックスよりも濃厚な痴漢プレイに入り浸り、深く嵌り堕ちて、
この先も、このいつもの場所であの手を待ってしまうのだろうと思うと、
それだけでまた漏らしたようにも前方は濡れてきて、ぐっしょりと湿った布の感触が皮膚にぴったりと貼り付くと、さらに先端からは精液の残りのようにも粘液が滴って垂れ落ちた……。
「結 通禁電車」
完結
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