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いつ吐いたのだろうか、そんな情報。
促されるまま腰掛けた、目で柔らかいと解るソファ。想像以上に沈むものだから、身体が落ち着かずに身じろぎした。
低めのテーブルには、私の知らないお菓子が山のように詰まれている。
丁寧に包装されたお菓子は、聞かずとも高値のものだと解る。でも、それはもう乱雑に詰まれているものだから、高級感は台無しだ。
この人は私の向かい側の席に座ろうとしたが、しどろもどろした後に場所を移動した。
右側にあるソファに座ってみせれば、私の顔を当たり前のように見た。
「――遅くなりましたが、今日は本当にありがとうございます。まだ落ち着かないとは思いますが、どうぞ」
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