運命ならば

4/10
前へ
/10ページ
次へ
ブー 部屋のブザーが鳴る。ボーイがコーラを持ってきてくれた。由香はそれを受け取ると、部屋に置いてある小さなテーブルの上に置いた。 「パチンコ買ったお祝いの乾杯しよう。かんぱーい」 亮大さんの手の震えは少し治まっているように見えた。 「少ししたら、一緒にシャワー入ろうよ」 お決まりの手順、これで一緒にシャワーを浴びて、ベッドに入ればいいだけである。 ベッドに入ると亮大さんはとても丁寧に身体を愛撫してくれた。愛撫なんかしてくれなくてもベッドの脇には予め見計らってローションが置いてあるのに。だが、いきなりされるより、こっちの方が嬉しい。 由香も亮大さんを口に含む。今日は金曜日、たて続けにお客さんが来るだろう。なるべく疲れない様に口だけで気持ちよくさせてあげて終わりにしたい。喘ぎ声をだしながら計算をしている自分がいる。 由香が口で同じ動きを繰り返していると、堪らなくなったのか亮大さんが由香の頭を押さえて動きを制した。由香はコンドームを器用に着ける。 「いいよ。亮大さん」 亮大さんは上に乗ってきて直ぐに果てた。 良かった。楽なお客さんだった。また来てくれないかな。上でハアハア言っている亮大さんの汗が目に入って滲みる。何故か嫌な感じはしなかった。 「汗かいちゃったね。またシャワー浴びよう」 由香は起き上がってからタオルを渡した。 二人でシャワーを浴びていると今度は亮大さんが由香の身体を洗ってくれた。 「綺麗な肌だね」 何だか嬉しい。
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

68人が本棚に入れています
本棚に追加