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次の日お昼少し前からのシフトが入っている私は妙にソワソワとしながらバイト先へと向かう
(まだいるかな?もふもふ子犬!いたらパンと牛乳あげよう)
バイトが嫌いなわけではないが、なにせ客商売であるため、やっぱり嫌なお客はいる。
その為精神的に心がすり減る事もあるため
こんなにもワクワクドキドキっとバイトに向かったのは初めての事だった。
裏口を開けまずは警備員さんにご挨拶。
「おはようございます。」
「おはよう」
「!!まだいますねえ」
ナデナデナデナデ
「いるよ、元気いっぱいだよ」
ナデナデナデナデ
(ああ、顔がにやける、、可愛すぎる。
仕事したくねえ、、ここにいたい)
少し早めに来たためなるべく沢山心ゆくままにナデナデナデナデ。
ワンコは遊んで欲しいのか
まだ生えそろっていない歯で人の手をハムハム甘噛みしながらじゃれてくる。
しばらくそんな至福のひとときを過ごし
「休憩中にパン持ってくるからねえ」
っとその場を後にしようとするも
名残惜しい。
今にも「キュンッ」と泣きそうな顔でこちらを見つめてくる。
この甘え上手め。
バイト中昨日一緒に退店したうちの1人である高野さんがこっそりと話しかけてきた
「中村さん、昨日の子犬朝もまだいたね。
気になってるんでしょ?」
「いましたねえ、めちゃ今日も可愛かったですよ。気になりすぎて早く会いに行きたいです」
「やっぱりね〜
めちゃくちゃソワソワしてるもんね」
「あ、バレバレでした?」
っと、高野さんに可笑しそうに笑われてしまった。
そんなにか、っと自覚はあるものの他の人にバレる程とは思っていなかった。
まあ、高野さんは勘がいいからかな。
あ、ちなみに中村とは私の事である。
中村 ケイ それが私の名前だ。
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