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「でも良かった。帆波さんが優しくて」
塚田の声で我に帰る。
「……ん? あ、ああ、うん。ありがとう。僕も良かったよ。悠斗がいい子で」
喋っているうちにヨシキチへ着く。早めに会社を出たため、テーブル席へすんなり座れた。塚田は天ぷら蕎麦といなり寿司のセット、コウは山菜なめこ蕎麦を注文する。
「それに、帆波さんがSubで良かったです」
塚田の言葉にコウもコクコクと頷いた。
「僕も悠斗がSubで良かったと思ってるよ」
しかも塚田は襟を身につけていない。
初日に塚田からも「パートナーはいません」と聞いている。コウは確認するつもりはなかったが、今日のようにランチをしていて塚田が自己紹介の延長で明かしたことだった。
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