弦先輩と千尋の日常5

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 長い長いと思っていた夏休みもあっという間に終わり、新学期が始まった。  通常の時間割に戻る前にホームルームが設けられ、その中で行われる席替えにクラス中が浮足立っていた。  やれ、誰と席が離れてしまっただの、誰と席が近くなっただの、誰が隣になっただのと騒がしい中、海江田 弦(かいえだ げん)はただ淡々と自分の机を新しいポジションに運んだ。 (フッ、くだらん)  自分の席の隣が誰になろうと関係ない。  己は己なのだ。  それくらいで一喜一憂するクラスメイトの幼さに、弦は呆れていた。  だがしかし。
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