見知らぬ停留所

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おれは自分が置かれている状況を把握しようとして、停留所を出てみた。 停留所の前に細い道路が通っているが、周囲は鬱蒼とした木々に囲まれていて民家の灯りひとつ見えない。 もちろん人の気配もない。 多分、山の中なのだろう。 停留所の前に置かれた標識を見てもひどく錆び付いていて、ここの地名すら読み取れない。 だからひとまず移動してみる事にした。 おれは道路を道なりに進んで行った。 ところが、50メートルばかり進んでカーブを曲がったところで見えたものに違和感を覚えた。
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