見知らぬ停留所

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目の前にまた、停留所があったのだ。 闇の中に裸電球の光がポツンと灯っている。 おれはそこへ駆け寄ってみて驚いた。 それは先程自分が居たはずの停留所だ。 間違いない。 ポスターも振り子時計も何もかも同じだ。 こんな事があるはずがない。 自分は確かにさっき停留所から出て道を進んだのだから。 だから試しに、さらに道を進んでみた。 すると奇妙な事に先程と同じ結果になった。 全く同じ停留所が目の前に佇んでいる。 道が円環になっていて同じ所をぐるぐる回っているのかとも思ったが、そんな道路が存在する筈はない。 自分の感覚がおかしいのか。 首をひねりながら仕方なく停留所へと近づいた。
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