16人が本棚に入れています
本棚に追加
「温泉は三つございます。」
下調べしてあったのだろう、うんうんと広信は頷いている。
「まず、左手側が〈月の湯〉効能は美容と美肌でございます。真ん中は〈長命の湯〉効能は肩こり腰痛、怪我に効きまする。右側は〈星の湯〉内臓の病気に効きまする。」
女将は長い廊下の先を指差して言った。
ん?と思った早姫は質問してみた
「混浴なんですか?」
「月の湯と星の湯は男女別れております。長命の湯のみが混浴となっております。」
それを聞いて早姫は少し安堵した。
「では、私はこれにて失礼します。どうぞ温泉をお楽しみくださいませ。」
最初のコメントを投稿しよう!