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◇◇◇
とてつもない怖い夢を見て結姫は飛び起きた。
見開いた目で辺りを見渡しようやくここは、自分の家の自分のベットの中であることを思い出した。
落ち着かせるために息を長く吐くと、ベットから出た。
汗がたくさん出たのであろう、パジャマは汗でしっとりと濡れていた。
部屋を出て居間へ向かうとテレビの音が聞こえた。
風呂に入る前に、水でも飲もうと居間への扉を開けた。
そこには、ソファーの上でくつろぎながらサスペンスドラマを見ている母親の実姫がいた。
「おそようね。もう2時よ?」
実姫がこちらを見て笑った。
「……早姫は?」
「早姫は、彼氏と温泉デートよ。」
「どこの温泉?」
早姫の温泉デートはそう珍しいことではない、なのに結姫は食いつくように聞いてきたので、実姫は結姫をまじまじと見つめた。
「そんなに気になるなら、早姫に電話で聞きなさいな。」
「そうする。」
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