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早姫は内心首を傾げた。
女将の言い方にひっかかりを覚えたが、別に女将は変な事は言ってないはずだ。
ぱらぱらぱらぱら
雨音は変わらず鳴っている。
廊下の色が古い飴色の廊下から真新しい茶色の廊下に変わった。
そして、豪華絢爛な襖絵が両脇に並ぶ。先ほどのは打って変わった豪華さだ。
「わあ、キレー」
早姫が思わず口にした。
女将は振り向いてにっこりと笑った。
「ここから客室でございますの。」
では、先ほどの障子の部屋は何だったんだろう。
ふと、気がつくと雨音は止んでいた。
(天気雨だったのかしら。)
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