タピオカミルクティー

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段々外が明るくなってきて、わたしと恭太くんは駅へと向かった。 「亮くんが今戻ってきてくれって言ったら戻ります?」 「ヒール脱いで駆け出しちゃうかもね」 「馬鹿だなあ」 「恭太くんは今女に戻ってきてほしいって連絡来ても戻んなそうだね」 「俺の場合、女が駅で待ってると思いますね」 その恭太くんが言った通り、駅で恭太くんの彼女、いや、彼女と言っていいのかよくわからない女は駅で恭太くんのことを待っていて、わたしに手を振りながら恭太くんは女と共にまたマンションへ向かった。 わたしは家へと帰るための電車に乗り、ずっとスマホを眺めていた。通知に、瀧田亮の文字が表示されて、メッセージを確認すると、すぐに電車を降りて、逆方面の電車に乗る。 雨でも雪でも、三時でも何時でもわたしは瀧田亮の元へ駆けつけてしまう気がして、タピオカミルクティーの味を思い出していた。
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