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いつも感じる私への差別
さて、入国審査へ。
ここも南国を象徴するような、ディズニーランドを思い出すような造りになっていた。
丸太で作られた柵やヤシの葉で編みこまれた屋根の下を歩いていくと、ドミニカの入国審査が行われる。
家族単位でまとまって受けるようにと言われた。
うちは家族四人。その中で、私だけが日本のパスポートを所持していた。
PRカードという移民のカードを持っているんだぜ。
しかし、その審査をする係員の目が、なぜか鋭い。
遠巻きに私を睨んでいることがわかった。
他の人たちの入国審査をしながら、チラチラとこっちを気にするように見ているのだ。
周囲の人たちは、同じカナダから到着したカナダ人だったということもあるけど、係員の人の目は「なぜお前は、カナダ人の中に異国のパスポートを持って一緒に並んでいるのだ」的なことを訴えかけていた。
うちの家族にあたった係員は苦虫をかみつぶしたかのような仏頂面をして、私のパスポートを手にした。
パラパラめくりながら質問。
だいたい訊かれるのは「どういう関係?」ってこと。
夫が私のことを、日本からの移民だと伝えると納得したらしく、すぐに通過できた。
ちなみに、こういう現象はアメリカ・カナダ間でも起こる。
カナダからアメリカへ行くときは、飛行機ならエスタをとらなければならない。
カナダ人は要らないのに。
移民はだめなんだって。日本のパスポートだからかな。
フェリーで行くと、私だけプレハブのような掘立小屋みたいなところへ行き、3か月間くらいの手書きのカードでビザを発行してもらわなければならない。
こういうのは仕方がないと思うけど面倒くさい。
大変のは、カナダへ帰ってくるとき。
カナダの審査はかなり厳しいからね。
子どもがまだ小さかった時は、係員がマジ顔で子供に「この人は誰?」って聞いた。
子どもも事の重要さ(下手なことを言ってはいけない)が伝わったのか、戸惑いながらも「お父さんとお母さん」と答えていたっけ。
それでも、そのまま別室へ呼ばれてあれこれ聞かれたこともある。
日本のパスポートは出生地が書かれていないからとか何とか言ってたけど。
一番呆れたのは、子供を連れて日本へ行って、帰ってきた時、「子供を連れて国外へ出てもいいという配偶者(夫)のサインはないのかと言われた時。
そういうことは、カナダを出る時にする質問じゃないのかな。
「えっ、そんなの今更言われてもねえ。今連れて帰ってきたじゃん」という言葉が出そうになった。
でも、それからは、レポート用紙に子供と一緒に日本へ行くことを承諾するというサインしてもらった紙を必ず持っていくようになった。
日本では、子どもがカナダのパスポートなので一緒に外国人の方へ並んだ。
親子だけど、パスポートが違うと非常に不便。
特に今現在は、カナダに住む日本人の子供は日本のパスポートだけではなく、カナダのパスポートも持っていないとカナダへ戻れないことになっている。
それ以前は出生証明カードがあればよかったんだけどね。
段々厳しくなっていく。
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