気になるヒト

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……… 私がそんなことを 思っているなんて 目の前の笹賀さんは 気がついていないだろうけど… でも…メガネの奥から 微笑む瞳が また…イイ …ん? これって? 恋なの? まだ…私にはよく分からない… この気持ちが何なのか? でも…嫌いではないことは 確かだ… 料理が運ばれて来たのに 手が止まっている私 「…嶋崎さん?」 声をかけられて 妄想から 引き戻され 「はい?」 「料理…美味しくない?」 ちょっと困った顔をして 私に聞いてきた いけない… ツイツイ自分の世界に入り込んでた 「ごめんなさい… 美味しいですよ? 時々あるんですよ…私 ちょっと 自分の世界に入って アレコレ頭の中で 考えちゃうこと…」 「クスっ…嶋崎さん 面白いね? 自分の世界って? そこには僕は登場してくるの?」 冗談なのか 私に合わせてくれてるのか 笹賀さんが聞いてきた… 「いえ… 頭の中で 私が何人か居るんです… 変わってますよね?…私。 気にしないでください。 気をつけます。 これ美味しいですよ?」 私が言うと 「それなら尚更、 君と僕は気が合いそうだ…」と言った ………
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