指揮者のプロローグ

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木を植えよう。 いつかここが、大きな大きな森となるように。 木を植えよう。 森はたくさんの生き物の家となるだろう。 そして、たくさんの生涯を見届けるのだ。 木を植えよう。 たったひとつの「物語」という木を植えよう。 その物語たちが森となった頃、きっとそこは「世界」と呼べる居場所となるように。 木を植えよう。 いつかそこへ辿り着くであろう君と出逢うために、私は物語という木を植え続けよう。 いつかここで、君と出逢うために。 今、私という本の形をした世界が開かれた。 真っ白なページに何を綴る?
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