風俗に堕ちた姫

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風俗に堕ちた姫

「…どうせ、私には、ガラスの靴が似合っていたとしても、カボチャの馬車なんか永遠に迎えに来てはくれませんよ~ダァ!」 私の名前は河野恵利華。22歳。独身。 血液型はB型。星座は魚座。 将来の夢は、お嫁さん。(?) 好きなタイプの男の人は、えっと………。 全く、何時の頃の自己紹介だったのかしらねぇ。 ちょっと、聞いてよ! 何か最近、ムカつく事ばかりあってさぁ。 女の純血、奪われる羽目になっちゃって…。 …最近、厄年続きなのかしら!? 実はね、最近まで都内にある、携帯会社のショップで働いてたんだけど。 新入社員の頃に、同じ部署で知り合った彼に恋をしてしまって…。暫くは、仕事上のお付き合いをしていたんだけどネ。でも、想いを打ち明けられない頃って、辛くないかしら?…何故だか、夜、独りでいると、不意に寂しくなって、女の欲情ってヤツが溜まるに溜まって来てしまって。 でも、私って、こう見えて、純情可憐な淑女タイプなのよね。…え、自分で言うなって? だって、私、学生時代の頃も、彼氏の一人や二人くらいはいたけれど、決して、コンドームなんかを必要とする関係にはさせなかったし。やっぱり、女のアソコは、将来の為に大切にしておかないとダメじゃない? やっぱり、ワタクシの純血は、将来を約束して頂ける殿方の為だけに捧げたいですもの…。 でも、最初は、彼の方からデートに誘ってくれたのよネ。超ラッキーじゃない?私、24歳までには結婚したいって思ってるから、そろそろ婚活も兼ねて、彼に期待してみようかなぁ…なんて思ったりなんかして。 彼の名前は、河野祐希。 …凄い偶然!…名字が同じだなんて。て言うか、もし、彼と結婚する事になったとしても、私の名字を変える必要も無くなる訳だから、印鑑とかも買い直す必要性も無いだなんて、ダブルラッキーじゃん。 そうよ。…これは運命なのよ。 後は、勇気と自信を持って、アタックあるのみ。 そして、その甲斐あって、私達、それから十日後に結婚する事になっちゃって…。これが所謂、芸能界では有りがちな電撃結婚ってヤツかしら。 早速、私、次の日の土曜日の昼過ぎに、祐希と一緒にウェディングドレスとか結婚指輪とか式場選びの準備の為に街へ出かけて…。 残念な事に、ウェディングドレスだけは、新調するのに3週間は掛かると言われてしまって、仕方無く、式の日取りを4週間後にしたものの、彼との初夜の晩は先に済ませておきたいと言う私の願望から、十日後に最寄りの区役所へ婚姻届を先に提出する予定でいたんだけれど…。 でも、ウェディングドレスも、新調するのにローン返済覚悟で申し込みは済ませてあるし、それにローンの返済も、祐希が半分手伝ってくれるって言ってくれて…。 ダイレクトメールも、祐希のお友達が数人手伝ってくれて手配済み。後は、特に何も問題は無かったのよね。 でも………。 幸せって、こんなに簡単に手に入れられるモノなのかしらって、少しだけ疑っている私がいるんだよね。私ね、幼い頃に両親が離婚してて、情緒不安定に陥った事もあって、将来、幸せな家庭を築ける自信なんて無かったものだから。 それでも、不安な事って、案外、裏切らない様に出来てるのかも知れない。
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