それからどしたのこの二人

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それからどしたのこの二人

「いたーい。引っ張らないでよー。暴力反対!」 「持っているのはブレザーの襟足だ。痛いわけはない」  御手洗と若宮が ドカーンと部室に入ってくる。 「おい藤本」 「どしたの御手洗?何かテンション高いね」 「若宮をコーラスから外す。こいつピアノできるぞ」 「ソプラニスタなんて中途半端に使わないで、こいつにやらせるわ。 ガーシュインのラプソディ・イン・ブルーの連弾までするぞ、こいつ」 「はー。御手洗のお墨付きなら問題ないけど、何か仲良くなったね?」 「違います部長!凉先輩が強引すぎるの!バレて最悪」 『凉先輩?』 「お――(察し)」 パチパチ 「雪野!その拍手何っ」 「ああ藤本、カギかけておくよ」 「いつもありがと。じゃ先帰るね。雪野帰ろ?」 「そうですね。馬に蹴られるの嫌ですもんね」 にひっと笑う雪野に、思い切り若宮はにらみつける。 「カギかけたか?」 「かけましたよ―」 「ほら左」 「えー」 「えーじゃない。低音じゃないだろう」 静かに流れるサティのジュトゥヴ。 「眼鏡取っていい?・・」 二つの影が一つになるスツール。 「りょうさんのキスって気持ちい・・好きかも・・」 「ふっ。惚れるなよ?」 「だーかーらーねー?」
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