第2章 新しい日々

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勉強は、たまに長谷川が用意してくれたお菓子を食べながら、数学、国語を勉強中だ。勉強してみると、長谷川が一番頭良くて、佐藤くんに何回も教えていた。私は知らなかったんだけど、長谷川は去年学年一位を取るほど、頭が良いらしい。特に理系が得意で、私も数学を教えてもらったけど、すごく分かりやすかった。 「長谷川、凄いね。分かりやすかった。私普段教える方が多かったから、助かるよ。」 「山本は、理解力があるから、教えやすくて助かるよ。俊も見習って、真面目に勉強しろよ。」 「お前たちみたいなガリ勉には、なりたくないよ。しかし、どっちかというと、国語の方が難しいな。何でこんな風に解釈するんだって思う。」 「私は、国語の方が好きだよ。心情とか考えるの面白いし、色んな話が読めるし。」 「僕も、国語は長文読解が面白いと思う。消去法で上手く解けると、面白い。慣れていけば、物語文だけじゃなくて、説明文も上手く解けるようになる。」 私はどっちかというと説明文苦手だけど、論理的に考えていくのが得意だったら、説明文も得意になるのかもな。 「お前らは、似たもの同士だ。ちゃんと勉強して、たまには朝飛を負かしてやるか。」 「やれるもんならやってみろよ。」 「じゃあ、私も長谷川を負かすぐらい勉強しようかな?」 「山本まで。」 長谷川は、佐藤くんに言われた時には、不敵な笑みを浮かべていたのに、私の時には驚いていた。私たちはおかしくなって、三人で笑っていた。意外とこの三人でいるのも悪くないなって、私は思った。 「そろそろ、お昼の時間だ。僕は下で適当にキムチ炒飯でも作ってくるよ。それで良い?」 私も佐藤くんも良いよ、と答え、手伝おうかとは言ったけど、良いよと言われ、大人しく休むことにした。 「暇だねー。あいつ、よくああやって料理作ってくれるんだよ。両親が共働きで、一人でいることが多いからさ。」 「優しいんだね。それにしても、長谷川と佐藤くんって、仲良いよね。」 「古い付き合いだから。だけど、一回離れていたことがあるんだ。俺が一方的にむかついてね。昔話だけど、聞く?」 私はうん、と頷いた。 「これは、中学二年生の時の話なんだけど…」
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