〈7〉

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下着を勢いよく上げて、胸をクロスした腕で隠す。 膝も閉じて、これでもかというぐらいに縮こまって、ソファーの背もたれに横向きに倒れた。 そんな私に、ハジメさんは脱ぎ捨てた自分のスウェットの上を、私の頭から被せた。 少しブカブカ。 ハジメさんの匂い。 袖を通さず、頭だけ出してしばらく動かなかった。 「ブレーカー云々じゃなかったみたいだなぁ」 言いながら、私の頭を胸に抱き寄せるハジメさん。 私だけじゃない、上半身剥き出しのハジメさんも煌々とした灯りの下に晒されて、私の視線は行き場を失った。 もう、肩の線やら鎖骨の窪みやら、男らしいと思うものに心臓が早鐘を打つ。 「…ホノちゃん? …おこってる…?」 ハジメさんが不安そうに呟いた。 ホノちゃんに戻ってる。 ハジメさんはもう、切り替わったのかな。 私はまだ、こんなにバクバクしてて、震えてる。 呼吸の乱れがなかなか整わないのを察知したのか、ハジメさんは頭のてっぺんから背中にかけて、大きくゆっくり撫でた。 袖を通して、ハジメさんの背中に腕を巻きつける。 「おこってない…けど…イジワル…」 ハジメさんの胸に顔をうずめて、呻いた。 「…だって… かわいかったから… メチャクチャにシタイ…って言ったじゃん…」 頬がありえないくらい燃えた。 メチャクチャに、サレタ。 ーーーおしまい? そう思ったら、急に寂しくなった。 お店でキスをして、帰る時間になった時と同じ寂しさが、私を襲う。 「…なんてカオしてるんだよ…」 ハジメさんが少し驚いた顔をして、すぐにふっと笑った。 私の頬を両手で包んで、深いキスを落とす。 「んっ…」 「ァア… ホノちゃん… ホノカ… …そんなカオするなよ… …止まらねぇ… …メチャクチャに… ……… …ベッド来て…」 最後の方は掠れ声で、わずかに震えていた。 私と同じ思いであると伝えるには十分だった。 …
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