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翌朝。
【おはようございます、後藤樹深です。
6:00になりました。今日もすっきり気持ちのいい朝ですねーーー】
自動タイマーで毎朝平日聴いているラジオ番組が流れた。
目覚まし代わりにたまたま合わせていたチャンネル。でも聴いていく内に、すっかりこのパーソナリティの声や話の面白さに惹かれて。流れる前に目を覚ますのが定着した。
まさか、この人とハジメさんが友達とは。繋がりって不思議。
このラジオはスマホで流している。手に持って下へ降りて、自分で朝ごはんを用意する。
「おはよう帆乃夏」
お母さんも起きてきた。仕事がある日はほとんど同じ時間にダイニングに来る。
「おはよう。お母さんの分も用意するよ?」
「そう?じゃあお願い。今の内に洗濯物干しちゃおう」
そう言ってお母さんは、パタパタとタイマーを掛けていた洗濯機の所へ走っていった。
高3の…そう、今ぐらいの時期にお父さんが亡くなって…
専業主婦だったお母さんは、がむしゃらに働いてきた。
生活の為と…悲しみを振り切る為だった。
私も、週に2回だけだけど、近所のパン屋さんでバイトをして、お給料のほとんどを家に入れていた。
ごはんを作り終えて先に食べていると、お母さんが戻ってきた。
「帆乃夏ありがとう。いただきます。
んー、美味しい。
あ、そうだ帆乃夏、かあさん今日は勤務時間が短いの。多分帆乃夏より先に帰って来れるから、今日の夕飯は心配いらないよ」
「そうなの?分かった。
私は…ちょっと遅くなるかも。20時までには帰って来れると思うけど」
今日は大学が終わったら、ハジメさんのお店に寄るつもりでいる。昨日の電話でハジメさんが何を言いかけたのか、気になるから。
「ふーん。例のカレですか?」
「う…そう、ですが」
「ふーん(笑)」
少女のような顔をするお母さん。
お母さんには、話してる、一応。
…
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