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ボイジャーの回収
驚くことに私たちターツ生命体以外にも存在を認めざるを得ない驚くべき事実となったのだ。
「船長、こ、これは凄い人工物ですよ!ま、まさか異星人の構造物を手にできるなんてこんなことが……。」
そして、船内の乗員また、ターツ星の市民達は夢にも思わぬ成果に驚嘆した。
回収したボイジャーからかなり高度な生命体を示す生き物の物的証拠として、進んだ技術が明らかに示されている。その機体は驚くことに、ターツ星の200年ほど前のテクノロジーである事が判明したのだった。その朗報はたちまちターツ星の知れ渡る歴史的発見となった。
宇宙開発機関(科学技術委員)が早速調査をした。
すると、「おい、金円盤状のこの物体は何だ!」
「こ、これは、このギザギザの螺旋状にはきっとデータがあるに違いない」
そしてレーザー解読した。
技術委員「おい、やはり音声が……。」
「そして画像じゃないか、美しい生き物とこんなきれいな自然がある星なのか……。
そして挨拶だろか、55の言語らしき音声を収録確認できる」
研究員一同はこの発見に驚嘆した。
「これは、サージが解読できるはずだ……。」
そしてサージにこの音声を託すことにした。
サージ「うん、そう、この言語は55確認できる。挨拶だわ、メッセージには、異星人への友好的な言葉に、銀河の一員となることを期待するなどの音声だわ」
ザンガ船長「そうか、みんな!これほどの驚くべき異星人の証を目にして決して無駄にしてはならない。必ずその地球へ出かけるぞ!」
科学部隊のみんなは賛同した。
私たちの開発段階のテクノロジー思考ワープという技術だった。ワープ航法技術には限界があり、前述の、1光年もかかる星の裏側を撮影する特殊技能を持つ例の少女サージがいた。この現象とはなにか、量子のエンタングルメント(量子テレポーテーション)ではないか。など学者達が研究開発していたのだ。脳に発生されたその思考力とはダークマターを揺り動かす隠された能力であることを突き止めたのである。そのテクノロジーはまだ実験段階であったが、このテクノロジーを活かす最大の目標でありチャンスであった。
技術委員「完成させ、必ずその星に出かけるのだ」
このテクノロジーは超能力分析の発達したこの星の技術革命であり、脳の思考回路を逸脱し、ダークマターとつなげるこれまでのワープ航法とは異なる優技術であった。その技術を使うと時間経過という概念には左右されない、瞬間移動できる夢の技術である。発見したのは超能力少女を研究した物理学者とその助手の脳神経医学者である。
ただ、地球には一人の人間によって核が発射されかねない状況でいた。
その超能力少女サージは、突然精神的不具合を発する原因不明の病気が現れだしていたのだった。
親友のケンにサージが「明日実験に出かけるの」
ケン「体のほうは大丈夫なのか?」「大丈夫よ!わたし、宇宙人に直接会いたいし、新しい成果を上げて貢献したいの!」
ところで地球は、国家と国家の争いが絶えなかった。そして、その国家に対する反逆行為を企む者も数々居たのだった。その一人のハッカー、ヒグラーは悪の天才であった。ヒグラーには企みがあった。「ようし、このプログラムで俺のシステムも完成だ。醜い人間どもなど地球にとって汚染原因にすぎない。俺のウイルスを国防システムに感染させてやる」
それは、3つの核ボタン指令を押すためのプログラムだった。アメリカでは核発射のために、1つのボタンだけでは発射されない仕組みである。大統領含めた3人の責任者が核ボタンを別々に持ち、3人の合意がないと核は発射されない仕組みだ。
そのヒグラーには暗い過去があった。かつてまじめに高校も出ていたが大学は意味を見いだせず行かなかった。それよりも好きな学業にと電子工学とプログラマーとして資格も取った。だが現実は学歴と企業の儲けばかりであるひどさに呆れてもいた。そして反抗的態度も取ったためにリストラという現実。そして多くの企業に反抗するため、企業に対するクラッカーと化していた。 また、人間不信とたまりかねていたのだった。
だが、警察のほうも数々の企業へのクラック犯を追跡するため動き出していた。だがまだ実態が掴めていない。そのヒグラーは警察の追跡をくらますシステム戦略も巧妙でありおそらく世界一流の腕はあるだろう。だが、ヒグラーには利益のために人生を賭けることに嫌気がさしその気もない。むしろ自分の手で人類を滅ぼすのが目的だった。もう、核の発射は時間の問題なのだ。ヒグラーにとっては電子機器システムのすべての技は知り尽くしていて、電子の根幹をクラックできる。すでに世界の勝機はほぼない。阻止に間に合うのか……。
ターツ星では、サージの実験結果も出て遂にワープの開発段階へと前進することになった。科学では解明されていなかった脳医学で新たな技術が解明され、精神体という異次元能力メカニズムが発揮されることが分かった。それにより宇宙の果てまでも観測できること、なにより、脳波動力という技術が三次元に影響を与える事ができるのだ。その技術には一定の星を焦点に絞る必要がある。そのため、ボイジャーにはレコードデータによりその地球位置が特定されているため、これほどの好都合もないほど、絶好のチャンスだったのだ。
ケン「宇宙人がいっぱい居るはずなのに、今までその電波が発見できないのは何でなんだろう…。ブラックホールに高等生命体による電波も吸い込まれるためだろうか?ともかく争いなんかで滅亡するのが高等生物のなれの果てと言うことなのか…。
だけど今回の知的生物の宇宙船発見は、驚いたなぁ、夢みたいだけど、現実にはきっと滅亡の道を歩まないで、ターツ星の僕らと巡り会う可能性もあるってことなんだよなぁ。その生物ってどんな素晴らしい生き物なんだろう。今もその星の人たちは幸せに生活してるんだろうか…。」
そこでケンはサージに「君にお願いしたいことがあるんだ」「なんなの?」、「その星の世界を見ることはできるんだろう?是非どんな世界なのか分からないか?」「うん、少しなら見えてるの!でも…」「なんだよ?」「それが、小さく生き物が見えてるだけ。その星には、緑色…自然だわ、点在してるのがわかるわ!ただ…どういう星なのかははっきり分からないの。これ以上観ようとしても凄く力が抜けて疲れるわ。
どうしても頭が割れるように痛くなるの。でも、いつか見えるはずよ、その世界がきっと…そう、強い衝撃の壁があるみたいでそれを突破したくてもどうしてもできない……。
きっとエネルギーが限界に達するのね?!」ケン「…きっとその星は素晴らしい世界が有るに違いない!得体の知れないものではないようだ…」ケンは心の中でそう思った。いやそう信じたかった。だが、ケンはサージの不具合は疲れだと思ったが、若干、得体の知れない原因だとふと、疑いも感じられずには居られなかった。
研究者はサージの体の不調は特殊な能力の限界が原因で注意が散漫するせいだと考えていた。そして、研究者達はその星に行くのは問題はないだろうと結論付けた。だが、研究者達も、サージの不具合の原因が何であるかなど確信した理論付けなどなかった。不安は心の中にざわめき始めてもいた。それには、戦争、その星の最期である星の寿命と皆が想像もした。だがそれすら証拠などはない。この希なるチャンスを逃すわけにもいかないと前進に努めようとしていた。
また、研究者の一人タリは「みなさん、不安など当然のこと、その星に行くべきだと思うのです。もしその星の寿命が訪れているとしたら、私たちの科学の力をおおいに活用するべきじゃないんでしょうか。その星の高等生物を我が星とその惑星に迎えるスペースもあるのですから。そして、真実を得る手段である科学。その力で、もしその星、いや魂を救うことができたなら、それはもっと素晴らしい生物愛たる奇跡を体験するチャンスではないですか。もちろんまだ危険があると決まったわけではない」
研究者たちは黙った。
そしてザンガ船長もそこにいた。「みなさん、彼タリの言うとおりだと私は同意する。このチャンスはみんなの必ずや成果につながる希望であり、使命ではないかと。皆さんの賛成を希望したいのです」
そして、研究者も反論する訳もみいだせず、成果へとやる気をみなぎる空気となり、満場一致した。
そして開発間近のワープ脳波船は実験結果を試みるだけになったのだった。
タリ「船長!ハーツ星裏側に到着成功です!(地球で言うと天皇星に似る)」ザンガ「よし!脳波動力の実験に移れ!」「はい分かりました!」
そしてその実験は事もなくスムーズに成功した。ただし焦点が特定された星への成功だが、たとえば無作為にワープを行うと、脳波精神体は元の肉体へは戻れない可能性が高くなる危険がある。なぜなら、サージの透視は体内にある脳を実行しているため、元の体を見失うことはないが、脳波船の場合には、脳波動力を使用するため、精神構造自体を抽出し、その星に移動するために、コンピューターで移動地点及び自己の肉体位置を記録し管理している。いわば人口幽体維脱のようなものだ。そのため、肉体・移動地点は必須であり細心の注意が必要である。
そして、ワープ脳波船は完成した。
ケンはサージを賞賛した。「サージよく頑張ったよ。ワープ脳波船は完成したんだよ!」「ケンちゃんありがとう」 そしていよいよサージと市民から選ばれたワープ脳波船に乗る精鋭5人が搭乗することになった。そのメンバーには、ザンガ船長、ロモンエンジニア、タリ研究員、トトー脳医学兼科学博士そしてサージ。
まずは研究者の中から2人がエコー星という銀河状内にある50光年遠くにある焦点に定めた星に出かけることになった。ただ、その星にはブラックホールが1光年先には存在していた。
サージはエコー星を透視したときである。目の前に得体の知れない赤く光る衝撃波を見たのだった。そのときは、ただの疲れだと思い過ごした。
そして研究員の一人、ミリ「脳波システム稼働」モック研究員「稼働しました」
そしてスイッチが入った。「始動!」そして二人は出発した。体だけが残された二人は昏睡状態、ある意味で脳死といってもいい状態なのである。
そして1分起たないくらいだろうか、館内に警報が鳴りどよめきだった。ザンガ船長「ミリ報告しろ! おい、どうしたんだ報告するんだ!…」
だが反応がない。
ザンガ「もしもブラックホールの…」と悪い予感が頭をよぎった。そして研究者は皆青ざめる。研究員の一人は、「せ、船長、」「なんだ!」「これはブラックホールの活動再開が始まっているんじゃないのでしょうか?」「まさか、それは今まで調べたはずで、休止状態で異変などなかったはずだ」
研究員「わたしもまさかと思って今の電磁波をまとめましたが周りの星に急激な流動が確認されます。これはやはりブラックホールの影響かと思われます…」
ザンガ「ばかな、そんな…ミリとモック研究員はどうなるんだ!助かるんだろうな!」「は、はい、やってみます…」「ミリ、ミリ、思考スイッチをターツ星に切り替えてください!」
この応答は電波ではなく、思考脳波を応用したエネルギーを使っていたが、彼らの脳波はブラックホールの影響で星の流動が激しく、位置にズレが生じたため、エコー星もターツ星も修正がつかない。宇宙をさまよう放浪者となり、精神体の状態はもはや予測不能。死よりも恐ろしい状態なのかもしれないし、既に脳は死んでいて無になったのかもしれない。後者であって欲しいと誰もがそう願った。このニュースは流れ思考ワープの陰一面の恐ろしさを実証するものであった。
この出来事で、サージは地球の透視で衝撃を感じた原因には、不吉な出来事ではないかと不安がよぎった。サージも地球には戦争、また星の最期だとは信じたくないし、思いたくはなかった。だが、サージは、地球の危機それを疑う胸騒ぎがした……。
「急がないと星が危ない。星の最期かもしれない、その助けいや、最期を悟った生き物たちが証として機体を宇宙に送り届けた可能性もあるかもしれないわ。ケンちゃん、わたし開発のシステム船に乗るわ!急がないといけない!」
ケンは心配になりサージに言った。「いったいどういうことだ!サージ、君のことが心配なんだ。大丈夫なのか。何も君が行かなくても…!」「ケンちゃん、でも、直接精神体を地球という星に送り込む方が、エネルギーは格段と増すのよ!ミリさんモックさんのことは悲しいことだけど、確率的に少ないはずよ!大丈夫心配しないで!だから行かせて! 恐ろしい気配を感じるの、急がないと間に合わない。高等生物の電波が星から消えてしまうはいやなの」
ケン「ほんとか!その星には危険が…?そこまで覚悟してるんなら――俺は君を信じる。負けたよ、がんばっておいで!約束してくれ!必ずターツ星に帰還するんだよ!」「うん…心配しないで!約束は守るから!」
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