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お姉さんは母親に何処か適当な行き先を言うと、私の手を引いて市場へと向かいました。
「ねえ、さっちゃん。蛇女に会えるってほんと?」私は無邪気に聞きました。
「ほんとだよ。あんたが蛇女に御執心だって聞いたからさ。会わせてあげるよ。でも特別の特別だからね」
私は本当の事かもしれないと思い始めました。心臓はもうバクバクしてお姉さんと繋いだ手は汗でじっとり濡れていました。いよいよ目の先に赤いテントが見えてきました。
果たしてお姉さんのその話……それは本当だったのでございます。
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