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僕の心に咲いた一輪の花、キミを見つける4秒前
あの日からずっと佐伯さんのことが忘れられず僕は、幼馴染に相談した。
恋愛ばかりの彼らであれば参考になるかもしれないと感じたのだが・・・
「男ならアタックすべきだろ!ってか、まず俺に紹介してくれ!」
「翔に紹介したら最後、マジで持って行かれるよ!真咲の勝ち目は0%なんだからね!紹介したらだめ絶対!」
「そんなことねーって・・・真咲の好きなタイプ気になるじゃん」
相談した相手を間違えたのだろうか・・・
結局幼馴染の美樹と翔に相談しても自分で考えた結果と同じでなんの意味も成さなかった。
最寄駅のベンチ。
結局、佐伯さんとの連絡手段がないため探すあてもなくどうしようかと考え込んでいた。
「・・・くん・・・真咲くん・・・」
ついこの間もこんな感じだったなーとふっと目を開け顔を上げる。
「真咲くん、またこんなとこで寝ちゃってたの?だめでしょ?」
心配そうに見つめる佐伯さん。
・・・さえき・・・佐伯さんっ・・・。
「佐伯さんっ!」
「は・・・はいっ!」
突然名前を叫んだ僕に驚き返事を返す彼女に僕は夢じゃなかったのだと実感し嬉しさのあまり、
「あ・・・あの、連絡先教えていただけませんか?」
心の中で思っていたことが遠慮がちではあったが声に出てしまった。
はっと気づいた時には、幸か不幸か、
「もちろんいいよ!あのあとも心配で仕方がなかったんだからね!」と彼女は思ったよりもすんなりと答え微笑んだのだった。
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