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中学生になっても赤は嫌いだった。中学生になってテストに赤点なんてものがあることを知った。私は勉強が出来る方ではなかったので、返ってくるテストは赤ペンでバツを書かれたものばかりだった。どうして他人に自分を評価されなきゃいけないんだろうか、当時の私はいつもそのようなことばかり考えて生きていた。
それでも赤点ばかりとる訳にはいなかったので、友達に勉強を教えてもらっていた。ただ、本当のところは友達にノートを見せてもらうことすらも嫌になっていた。友達がいうには重要なところには赤線を引くのだそうだ。また、頻出単語は赤文字で書いて後で赤シートを使って暗記をするのだそうだ。赤、赤、赤。とにかく、ノートは赤ばっかりでウンザリしていた。何がそんなに大事なのだろうか。こんなことがどう役に立つというのだろうか。友達に部活に恋愛に、もっと大事なことがあるのではないだろうか。なんて友達に愚痴っては笑われていた。
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