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Glass2 バンブーカフェ
「マスター、おすすめおかわりー」
「お客様、そろそろよしておいた方がよろしいのでは?」
「らーいじょうぶれすって! ここの飲み物美味しいんだもん」
結構酔っている女性客。おすすめと言われたのでそれを逆手に取る。アルコールじゃなくていいのだ。ノンアルコールでもソフトドリンクでも。
流石にミネラルウォーターを出すわけにはいかないのだが、
(……吐いたりしないだろうか?)
少々不安を帯びながらも氷をグラスに入れミネラルウォーターを注ぐ。ティースプーン半分程ローズシロップをすくいステア。
「とりあえず今日はこれでおしまいにしてください。お客様に何かあっては心苦しいです…」
テーブルの上にローズウォーターを置いた。
透明な液体に女性は不満そうな表情を浮かべている。それでもそれに手を伸ばし煽った。
女性はびっくりしたような顔をしてコップを見つめていた。
「なにこれ、……おいしい」
「それはよかったです。またいらした時に注文してください。今日はこれ以上飲むと体に毒ですよ」
目を細めて微笑む彼に目が泳ぐように視線を外す。
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