Glass1 雨の日のシンデレラ

7/7
前へ
/77ページ
次へ
サンドリヨン自体はそこまで高いものではない。チャージ料を入れたにしてもおつりが来る。それにBar. letdownはチャージ料は取っていないのだ。完全にぼったくり状態にあって、彼は気分が複雑だった。 (次来た時に返さないとな……、それまで覚えてられるか。最近記憶力がな) 今日も静かに夜が更けてゆく、時計は零時を指そうとする。  外では雨がふわりと降っている。雨の中ぼんやりとした視界で月が浮かぶ、右斜めに傾いた時雨月。 暈をさして浮かぶ柔らかな幻想が空を彩る。
/77ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加