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☆
「……あれ!?お前、なんでその傘……」
家に帰って来るなり、今朝捨てたはずの傘が私の手元にあることに、父は驚いていた。
「なんだよー、わざわざ持って帰って来ちまったのかー?」
私はなにも言わずにぷいっと顔を背けた。言っておくが、勝手に傘を捨てられた恨みは消えていない。
「母さーん!紗綾が反抗期だー!」
キッチンに立っている母に嘆く父に一瞥をくれつつも、特に気にせずに部屋へと戻った。
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