私を使って。

10/14

2人が本棚に入れています
本棚に追加
/14ページ
☆ 「……あれ!?お前、なんでその傘……」 家に帰って来るなり、今朝捨てたはずの傘が私の手元にあることに、父は驚いていた。 「なんだよー、わざわざ持って帰って来ちまったのかー?」 私はなにも言わずにぷいっと顔を背けた。言っておくが、勝手に傘を捨てられた恨みは消えていない。 「母さーん!紗綾が反抗期だー!」 キッチンに立っている母に嘆く父に一瞥をくれつつも、特に気にせずに部屋へと戻った。
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加