Lesson IV 蒼い純情

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始まってもいなかった二人の関係に、元通りもなにもないだろう。 ただ、二人だけで会わなくなるだけ。 ただ、身体を重ねなくなるだけ。 ただ、こうして…… 星川の息遣いを感じられなくなるだけ。 それだけのこと。 なのに、 なんで、こんなに胸が苦しいんだろう。 なんで、こんなに──── 「……さて、おにぎりとサンドイッチどっちがいいですか?」 コンビニ袋からそれを取り出す星川は、もう、いつも通りで……余計に胸が苦しくなっていく。 「……先生?……望月先生?」 「……おまえ………………」 「とりあえず、早く食べましょう。早くしないとチェックアウトの時間になっちゃいますよ?」 「あのさ、」 「なんですか?」 「いや、なんでも……ない」 そうだよなんでもない、 俺を“先生”と呼ぶ以外は、もう……いつも通りの星川だから。 だから、 なんでも……ない……
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