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余韻
「堪忍な。愛柚はん、また泣かせてしもうた」
「い、いえっ、これはっ…」
「あんまり愛柚はんがかいらしいて、加減がでけへんかった」
「お仕置きのつもりやったけんど、わての方が褒美をもろうた気分やな」
「あないにかいらし愛柚はんを見れるやなんて」
秋芳さんが放つ糖度の高い言葉に、私の顔は真っ赤になっていく。
途中からもの凄く気持ち良くなっていって、これまで秋芳さんから与えられていたのとは比べものにならない位に凄かった…。
記憶は所々飛んでるけど、自分の身体がとてもとても歓んでいたコトだけは、ハッキリと覚えている…。
今も身体の奥では、何かがツクツクと蠢いているみたいに勝手に筋肉が収縮しては、溢れてくるモノが止まらない。
私の身体はまだ、さっきまでの余韻を引きずっている。
気が付いたら、秋芳さんが私のほほに流れた涙の跡を指先で優しく拭ってくれていた。
私を可愛いと言ってくれる秋芳さんを見上げると、その笑顔があまりにもキレイで…。
思わず見惚れてしまう…。
秋芳さんの視線と私のそれがぶつかった。
そして、トクン…と胸がときめいた。
秋芳さんの瞳に見つめられるだけで、私の心と身体が震える。
「…っっっ!」
条件反射みたいに、お腹の奥がキュウッてなった。
「愛柚はんは、おねだり上手にならはったな…」
秋芳さんが、微笑みながらキスを落としてくる。
思わず目を瞑ると、目蓋に落とされるキス。
そのまま、また私の身体中に秋芳さんのキスが降ってくる。
もうそれだけで、私は自分が濡れている事が分かるほどに身体が反応する。
キスされるだけで、肌の上を吐息がかすめるだけで身体が震える。
全身で秋芳さんを待ちわびている。
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