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秋芳さんはいつも、わてもドキドキしてますえ、って言ってたけど、それはきっと私を安心させる為のウソだと思っていたから。
本当に秋芳さんもドキドキしてるって分かって、大人な秋芳さんでもやっぱり私と同じなんだって思ったら、余計に秋芳さんが好きになった。
秋芳さんのことを『ちょっと可愛いかも』って思った事はナイショ。
私たちはまだしばらく、一緒にいることにした。
私にはまだやりたい事は見つからないし、秋芳さんの事も大好きだし。
でも、私も自分のやりたい事や興味のある事には積極的に関わりを持ったり調べたりした。
自分に自信がなくて、秋芳さんに依存することで自分の可能性に目をつぶっていたのかも知れないって気付いたから。
もしかしたら、私にも私にしか出来ない事があるかも知れない。
私を必要だと言われる事があるかも知れない。
そんな風に思える様になったから。
隣にはいつも秋芳さんが私に微笑んでくれているから。
一歩前へと進んでみようと、ちょっとだけ思える様になったから。
まだまだやりたい事も見つかってないけど、きっとその内に見付かる気がする。
私の未来は、きっと私が思っているよりも広い世界なのだろう。
そして、私の隣には背の高いカッコイイ男性がいつでも微笑んでいてくれる。
きっと、ずっと…。
秋芳さん、ずっと愛してる。
ー完ー
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