余韻

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秋芳さんに蕾を開いて貰ったこの身体は、秋芳さんの手でゆっくりと確実に花開いている。 つい、この間まで何も知らなかったこの身体なのに、ほんのちょっと秋芳さんに触れられるだけで、その瞳に見つめられるだけで、その先までを期待してドキドキと胸が高鳴る。 ドキドキすると、すぐに顔が真っ赤になってしまう。 あの日、初めての悦びを知ってから、私の身体はこれまで以上に快楽に捉われてしまった。 授業中でも、友だちと喋ってても、ランチをしてても、バイト中ですら、あの時の感覚が勝手に蘇って来て、お腹の奥がキュウと絞り出されるみたいになって濡れてしまう。 私のその場所はいつも潤っていて、すぐに下着を汚してしまう。 些細な刺激で感じてしまう。 いつでも秋芳さんに逢いたくて、触れてほしくて仕方なくて。 毎日、秋芳さんのお家で過ごす様になってしまった。 秋芳さんは、毎晩、私をあの享楽の海に連れて行ってくれる。 私は、あの日初めて知った快楽の波にただ溺れていくだけ。 夜毎、秋芳さんに連れて行かれるその場所は、私には甘過ぎて、まるで秋芳さんの蜜にがんじがらめに絡め取られたみたいで。 私の頭の中は、前日の甘い蜜を反芻して、今夜の甘い蜜を期待して、いつも秋芳さんでいっぱいになってしまう。 「…ゅ、ぁゆ…、あーゆー!」 「…、へっ?えっ?あ、ああっ、う、うん!何?」 「また、愛柚ってば、ボーッとして!」 「あ、ご…、ごめん…」 「もー毎晩、彼に可愛がられて頭ん中エロエロ満開になっちゃったー?」 「えっ?やっ、も、もうー!そ…、そんな事ないよー!!」   図星を当てられて思わず顔まで赤くなるけど、帰り支度をしている友だちには気付かれず、ホッとする。 「だって、最近の愛柚ってば、ずっとボーッとしてるしさー。ホントに大丈夫なのー?」 「う、うん。大丈夫!な、なんか最近涼しくなってきたねー?」 こんな調子で、友だちにまで心配されちゃってる。
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