あまのじゃくな彼女

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だから、傘を差し出す姿を、一緒に並んで帰るその後ろ姿を…… 『羨ましい』なんて、絶対に思いたくは無かった。 ……だって、私は気がついてしまった。 窓の外に揺れるパステルピンクを、愛情どころか、苛立ちを込めて見ていた彼の視線に。 「……やっぱり、雨なんて大嫌い」 雨が降る度に、あの窓でパステルピンクが揺れるから。 そして、それを見て、どうしようもなくイライラしてしまうから。 どうしようもない、このイライラが、ただの『嫉妬』だと気がついてしまうから。
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