出会い

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出会い

 私の血は『赤く』ない… 舞踏会に行かせない継母も、毒林檎を渡す魔女もきっと血は『赤い』。 王子様もきっと赤い、だから王子様は同じ色の人にしかキスしないの。 私の色は王子様と違うから、毒林檎を食べて眠っていても、ガラスの靴がぴったりでも…きっとキスはしてくれない。 本当はシンデレラも白雪姫も私と同じ… シンデレラはきっと毒林檎を食べないし、白雪姫にガラスの靴は必要ない。 もし彼女達の血が赤いなら、それはきっと上手に隠して近づいた王子様に赤くしてもらったんだ… 私を赤く染めてくれる王子様はいない… 私は小人に助けられないし、私が舞踏会に行けなくても魔法使いは現れない。 でも、それで良い…私にはそれくらいがちょうどいい…みんなと同じには、なれないから。 みんなと同じ色は私には流れていないから…
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