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17歳、高校二年になり数日、四月の空は晴れ渡り、あたしは古典の授業を受けながら時折外を眺める。穏やかな教師の口調にウトウトする者も多い中、あたしが肩まで伸びた髪の毛を弄りながら見ていたのは、外で体育の授業を受ける隣のクラスの生徒達。
一人の男子生徒が100メートル走を終えた後、女子生徒達にキャーキャー言われていて、本人はクールな顔をして友達らしき男子達と戯れている。
もてはやされているのは、この高校で一目置かれている矢田部桜介だが、あたしはこの矢田部桜介の良さというものがちっとも分からなかった。
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