第一章 『新たな出会い? それとも?』

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 背はそれなりに高く、顔はカッコ良い方だとは思う。勉強はまぁまぁで、運動はできる。  別に矢田部桜介のことを好きで知っているわけではなく、それくらい彼は有名である、と言いたいだけである。それに、ついこの間友達が告って玉砕したし……。  ──っと、その団体を悠々と二階から見下ろしていると、ひょいと顔を上げた矢田部桜介と目が合い、見ていたと思われるのが恥ずかしく、私はパッと黒板に目を戻すと、今度は教師がこちらを見ていた。
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