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その男に対して、女が激昂しているのだ。 年の頃は15歳ぐらいか…顔は可愛い…多分? 男は恐ろしく怒りの表情になっている女をマジマジと見ながら、そんなことを考えていた。 怒りの形相で、本来の顔が分かりかねるのだ。 「すまない…」 男の声が初めて響いた。 さほど大きくない低めの心地よい声音。 女がピクっと反応した。 「それは、何に対しての謝罪…」 男は口籠る。 「さっきまで私の体は崩れて来ていたわ。回復も遅かった。確実に進んでいたはずだったのに。これはあなたの力の暴発なの!」
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