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「それは…」
男のハッキリしない態度に女は苛立つ。
「どうでもいいわっ!何でもいいっ!早く私を消しなさい」
「お前は何でそんなに死にたがるんだ」
命令口調だが、必死の訴えに聞こえる、女の叫びに、今度は男が問いかけた。
「あなた、死神と呼ばれてる男よね」
真っ直ぐに男を見る女の眼。
俺を死神と知っていて消せと言ってるのか…
「ああ、確かに…死神と呼ばれているらしいな」
「あなたが生なるものに触れると死が訪れる。闇の世界に密やかに語られる噂の男」
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