7-2

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 キスを何度か繰り返していると「ベッドルームだけは綺麗なんだ」と、佐々木は、柚希を抱え上げた。ベッドルームに移動してみると、きちんと整理整頓がされていた。つい、リビングルームとの差がおかしくて笑みが零れる。 「ほんとに、ここだけですね」 「まぁ、綺麗にしてても、ここじゃ眠れなかったわけだけどな」  抱えていた柚希をベッドの端に座らせた佐々木は、そのまま床に座った。 「えっと……」 「ん?」  押し倒されるわけでもなく、シャワーに連れて行かれるわけでもなく、座らせられるというこの展開に困惑する。 「これは、どういうことですか? 俺、どうしたら」 「とりあえず、俺の質問に答えて欲しい」  ──え、え? なんで質問?  驚いて、柚希は佐々木を凝視する。 「さっき、お前はアイツにどこを触られたんだ?」  眉間に皺をよせ苦い顔をしながら不機嫌そうに告げた。  ──やっぱり、気にしてた。  あんな場面を見せてしまい、気にならない方がおかしい。自分が逆の立場でもそう思うだろう。 「ちょっとだけ。だから、大したことないし大丈夫」  心配かけないようにと微笑みながら伝えた柚希を佐々木は睨みつけた。そして、小さい息を1つ吐き「とりあえず、触られたところを全部言え」と、少し強い声色で告げられた。
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