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「……──太もも」と、おそるおそる触られた箇所を伝えた。  佐々木は、柚希の言葉を聞きながらジーンズを脱がしベッドの脇に放り投げた。 「ちょ、ちょっと! なんで俺、脱がされたの?」  唐突な行動についていけずに戸惑っていると佐々木は、柚希の太ももに優しく触れる。 「次は?」  答えに躊躇していると「ここもだよな」と、柚希の下着をずり下げ、下生えに佐々木の手が近づいて来る。焦った柚希は「だめっ」と佐々木の手首を掴み、どうにか離そうとする。しかし、柚希より力の強い佐々木はびくともしなかった。 「ま、まってよ……」 「なんで? だってアイツに、ここも触られたんだろ?」  強い口調と違い佐々木は、優しく下肢に触れてくる。少し立ち上がりかけていたものを包んだ佐々木の掌は温かかった。それだけで体がびくんと反応してしまう。 「んッ……」  自分から発せられる息遣いと甘い声に驚いた。男のくせに、女の子みたいな嬌声に恥ずかしくなり顔が真っ赤に染まる。 「やぁ、やめ……」  潤んだ目を向け、佐々木に触るのをやめて欲しいと懇願する。 「かわいい」  かわいいと言われても、柚希は佐々木と同じ男だ。明らかに男のシンボルを出したままでいる自分に反応してくれるのかと不安にかられる。こんな余分なものが付いていて、胸の膨らみもない。女性と恋愛してきた佐々木には、興奮に足らない体だ。 「さ、さ……きさん。お、俺、だ、んッ、いじょうぶです?」 「なにが?」 「お、俺は、おと……こだから」  佐々木は微笑みながら柚希の左足首を手に取り、そのまま自身の股間へ足裏を押しつけた。
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