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煙の様なものが立ち上ったかと思うと、樹の上から手のひらサイズの樹皮が落ちて来た。
「青い虫」
樹皮には真っ青な蛆が一匹付いていた。その蛆は体液を出しながら樹皮の裏側で動き回るとやがて動かなくなった。
「何だこれ。青い、、、、、、地図」
大まかな森の地図の様な物が出来上がると、青かった体液は腐った匂いを放ち樹皮自体も腐って瞬時に朽ちてしまった。
あまりの出来事に硬直していたが、こんな恐ろしい場所早く逃げ出そうと踵を返して走り出した。
「もういい、早く戻らないと」
しかし、下れど下れど元来た場所どころか山からも出られない。
下っていた筈の足は何故か森の奥絵突き進み、最早上も下も解らぬようになった頃、地図で見た目印の一つを偶然見つけた。
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