「適正」
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「適正」

 ちょうど良い長さの枝を見つけて四歳児二人で素振りの訓練が始まった。  体力と体は四歳児だ。分かり切っていたが俺とネム君はすぐにバテてしまった。  ハイハイやバタ足で身体中を鍛えた所ですぐ体力の限界は来るようだ。  セインがやっているような素振りを思い出しながら真似をして枝を振りかざす。 「はぁ……な、なんか、疲れてきたね……?」  流石に疲れてきたのでネム君に同意を求めてみる。  これで返事が来たならすぐに辞めようと決めた。 「はぁはぁ……う、うん」  二人の考えが一致し、やめようとした時だ。  脳筋二人が……いいや、王国騎士二人が素振りしている所を見て、来てしまったのだ。 「アラン! 左手が下がってるぞ! もう少し上げれば真っ直ぐ振れるからやってみなさい」  俺はセインに左手が下がっていることを指摘された。  気づかなかったがどうやら左手が下がっていたようだ。  言われた通りに左手を振っている時より少し高い位置に持っていく。  すると、不思議なことに真っ直ぐ振ることが出来たのだ。  右手で振ると言うより左手で振って左手で止めると言ったの方がわかりやすいだろうか。 「ネム、もう少し背筋を伸ばして足をもう少しだけ広げてみるんだ。そうすれば安定するわ!」  ネム君はネマさんに指摘をされている。 「「えぇ……」」  ふと、ネム君と目が合う。  きっとお互いあの時の顔は忘れないだろう。  この日、俺とネム君は倒れるまで素振りをした。  一緒に血と汗と涙の特訓をしたことにより、初めて会った日とは思えないほど仲良くなった。  素振りが終わり、ヘトヘトになった俺とネムは俺の部屋で休憩することになったが……疲れすぎて部屋に着いた瞬間睡魔に襲われ、二人一緒に寝てしまった。  ネム君がなかなか起きないので今日は二人ともうちに泊まって行くことになったのだ。