「ゴブリン退治」

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「ゴブリン退治」

   俺達は洞窟の中へと入って行った。  洞窟はアリの巣のようにいくつも行き止まりになっている場所があった。恐らく四〜五匹が寝床にしているのだろう。  そしてゴブリンは夜行性らしい。  今は昼間、殆どは眠っていたおかげで奇襲に成功することが出来た。 「俺が一気にゴブリンの首を斬るから起きて逃げ出した奴をウォールで足止めしてくれるか?」 「分かりました!」 「倒した後の耳はこの袋の中に入れて置いてくれ」  少し大きめの袋を渡してくれた。  ちょっとグロいが仕方ない……。  そして初めてセインが戦う所を見ることが出来た。  セインが踏み込んだ瞬間、ゴブリンの首が三つほど宙に浮いた。  はっきり言うと思っていた以上に強かった。  いや、まるで人間の動きじゃなかった。  正直メチャクチャかっこいい。  身体能力増加……戦闘に関しては一体どのくらいまで増えているのだろうか。  そしてゴブリンが悲鳴をあげる前に五匹の首を順番に切り落とす。  俺は特に何もすることなく、セインが呆気なく全て倒してくれた。 「ふぅ〜よし、どんどん倒すか!」  そして一部屋ずつ、落ちてるお金を拾い集めるようにゴブリンを倒して行った。 「ゴブリンの集団がいなくて良かったな!  多分そこの先は大広場になっているだろうからそこに集まってたら引き返すか!」  セインは血のついた服に初級光魔術リフレッシュをかける。 「はい! 結局僕は何もしてないですが……」  本当に何もしてないと少し落ち込んだが、仕方ない。  セインが強すぎるのだ。 「まぁ最初はこんなもんだろう!」  そして大広場にはゴブリンが集めたと思しき道具や剣、鎧が転がっていた。  大広場の奥に部屋みたいなものがあった。恐らく群れのリーダーがいるのではないだろうか。  部屋からはギシギシと音が聞こえている。 「この先はゴブリンリーダーがいるかもしれないな。  えーっとその、なんだ……くそ、なんて言えばいいんだ畜生。  アラン、今奥からギシギシ聞こえると思うが、俺が扉を開けたら目をつぶって茨のドラゴンの目も塞いでるんだぞ? 絶対だからな?」 「分かりました!」  理由はわからなかったが俺は茨のドラゴンの目を塞ぎ、薄目でセインの後を目で追った。  好奇心と言うのは怖い。  薄目で見てしまった光景に絶句した。  部屋でゴブリンが獣人相手にお楽しみだった所を……  ――うっ、見なければよかった……  獣人の女性の目は虚ろだった。  死んでいるか精神が壊れているのかもしれない。  部屋の扉が開いた事に気づかず、ゴブリンの体が三つに刻まれた。  捕まっていた獣人は三名  全員女性だ。  三名とも歩けるようになるまで少し休憩し、お腹が空いている獣人には俺の大事なおやつをあげた。  おやつを食べていると後ろの方からガサガサと音が聞こえた。
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