「サーカス団」

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「サーカス団」

   勉強会のメンバーにセインを加えたパーティーで  これから城下町に行くのだ。  生まれてから初めての城下町! ワクワクは止められねぇぜ。    普段俺達が住んでいる家は騎士のために王が用意した家だ。  場所はフローレンス城の近くにあるんだ、だから正直城下町にはほとんど行ったことがないのだ。  そしてみんなで階段をゆっくり歩いていると城下町の景色が見えてきた。前世では見た事のない、ファンタジーって感じの景色だ。  城下町はすごい。  ギルドという大きな建物が建っており、おそらく冒険者や商人のような人達が賑わっていた。  依頼を完了して満足気の冒険者。  余った魔物の素材をギルド員と取引をする商人。  冒険者を呼び込もうと宿屋や武具屋の店員が大きな声で呼び込みをしている。  リンゴを売っている店、肉を売っている店、洋服屋さん、変な下着が売っている店などもある。  あの下着は何に使うんだろうか……。  大きなテントには奴隷市場と書いてあり、中までは見えないが奴隷が売っているらしい。  見ているだけで虫酸が走りそうだ。  そしてピンクのライトが眩く光っているお店もある。  デカデカと「娼婦といっしょ!」って書いてあるが今の俺には関係ないだろう……。  少し歩くと教会も見えたが今の俺にはまだ必要ないだろう。  九歳になった時には行く必要がありそうだが。  向こうの露店にはネム君がくれた腕輪と同じ物が売っていて目移りしてしまい同じ腕輪セットを買っておいた。  とりあえずみんなと離れないように決めていた。  三分前にだけどね。  たった三分、カップラーメン一つが出来る時間だ。  はぐれるわけが無い。  そう思っていた時が俺にもあった。  ここどこ……  俺は見事に迷子になった。  しばらく人混みに流されながら歩いていると裏路地があり、子供が大人に襲われているのが見えた。  ガラの悪そうな大男がピエロのようなマスクを被ってる少年に壁ドンをしているのだ。 「お前がそうなんだろぉ!? こっちは分かってんだからな? おぉん!?」  ガラの悪そうな男性がカツアゲをしているみたいに大声を出している。 「いえ、私ではないと思いますよ? 確かに父上はサーカス団長ですが……」  どうやらサーカス団の一員らしい。  パッと見た感じは六歳くらいに見えるけど、やたらと落ち着いている少年だ。 「ちっ! 吐かねぇ気か……  痛い目見ねぇと分からねぇようだな!」  ピエロの少年がピンチのようだ。  サクッと助けてみんなを探そう!  ガラの悪い男性が殴り掛かろうとした所にウォールを放つ。勢いよく殴ったせいか男性の腕が変な方向に曲がり悶絶をしている。  さりげなく男性の腕にヒールライトをかけた後、少年の手を引き一緒に走って逃げた。
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