「奴隷の救出」

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「奴隷の救出」

   今日はセインと俺だけで城下町へと赴いた。  奴隷商のテントの中に入る。  中には正方形の檻が沢山置かれており、様々な種族が鎖に繋がれていた。  元傭兵と思われる人族のマッチョ。  布や髪の毛で大切な場所を完璧に隠せているエルフ。  青い髪をした髪を結んでる若い女の子。  そして獣人だ。  全員を順番に見ていると一人の獣人族の少年と目が合った。  年齢は同じぐらいだ。  ボロ切れの服に銀髪。  種類はネコ科だろうか?  銀か白の猫耳も付いている。  何故そんなに興味を引かれたか分からないがじっくり見ていると向こうから声をかけてきた。 「お、オイラ掃除でもなんでもする!  だ……だから助けて!」  檻を手で掴み、とても必死な願いだった。  きっと奴隷生活は毎日が厳しい。  値段を見ると三万G。  この間ゴブリンで稼いだお金と比べたらとても安い。  可哀想だ。  人助けとしてセインにお願いしようとした。  だが、今までにないほど、めちゃくちゃに怒られた。 「アラン、可哀想なのは分かる。だが人をお金で買っちゃダメだ。今も、これからもだ!」  セインの言葉が心に刺さる。  今、俺はなんの躊躇もなく人を買おうとしたのだ。 「ごめんね、僕達は買えないんだ。  でも、必ず助けるからね……! 約束だよ」  俺は獣人族の少年と約束をした。  少年は少し首をかしげていたが、元気よく返事をしてくれた。 「分かった!」
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