「入学式前日」

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  アリスは、もうそろそろ四歳になる頃だろうか。  アリスはまだ寝ぼけているようで、フラフラとこちらに歩いてきている。 「おにーちゃん、なにしてるのー?」   ちょっと怪しい人を見るような表情でアリスから話しかけてきた。  アリスはあまり、俺に話しかけてこない。  いつもエリナやエクレアとばかり話しているのだ。 「ギフトを授かったので実験していましたよ! アリスも良かったら見てみますか……?」  俺が折れた小枝を手に乗せてアリスの前に差し出すと小枝が光の泡に包まれていき、アリスにはまだ少しだけ大きいがさっきよりは綺麗な木剣を作ることが出来た。 「まだアリスには早いけど、これをあげるね」 「おにーちゃん、ありがとう!」  小さめの木剣をアリスに渡すと、両手でゆっくりと引き寄せ、大事そうに抱えて嬉しそうな笑顔でベッドへと戻って行った。  ふふ、可愛いやつめ。   さて、実験の続きだ!  と思った時、セインとエリナの部屋の明かりが付いた。
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