困惑の和也

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困惑の和也

【和也】 カットモデルの後、難波潤から 隣のカフェでお茶しないかと言われた。 あのカフェは男二人にはきついので断ると 俺の家に行きたいというので 渋々了承しヤツと二人で今、俺の部屋にいる。 《難波 潤》はスキンシップは多いが 話しも楽しいし、とても社交的だ。 俺が本来なりたかった男前という感じだ。 ふと、美容師が言っていた奴の片思いの相手が気になった。 「潤って好きな奴がいるの」 と訊ねると、今までヘラヘラしていた顔が 強張り、何故そんな事を聞くのかと言われた。 今日の美容師の会話を話すと 渋い顔をして黙ったので 話したくないのかと思い 「ごめん。別にそこまで興味ないし だた聞いてみただけだから」 と言うと突然押し倒された。 状況が飲み込めずパニックになっていると 「興味ないって何? 俺のことそんなに興味ないの? 俺って和也にとってなんなの? 俺は和也にすっごい興味ある。 何故かわかる? 好きだから。めちゃくちゃ好きだから。 今でもキスしたいし、抱きしめたいし、 それ以上のことだってしたいよ。 こんな形で告白するつもりはなかったけど もう、我慢できない。」 と言われ首筋にキスされそうになったので 奴を押し退けた。 マジかよ!嘘だろ!こいつゲイなのか? 全然分からなかった。 とりあえず体格は互角だ。 さっきは油断したが 男が男を襲うのは並大抵の力がないと無理なはず。 ここは丁重にこの告白をお断りして 学校では距離を置こう。 「ごめん。俺お前の気持ちには・・・・」 答えられないと返事しようとした矢先 奴は立ち上がり 「和也に振られるぐらいなら死んでやる!」 と叫び出し二階の窓から飛び降りようとした。 まじかよ!ちょちょっと待て!待て! 止めに入りながら 「俺もお前が好きだ!だから死ぬな! 付き合おう!な?な? とりあえず落ち着け!」 というと《難波 潤》は満面の笑顔になり 俺を抱きしめた。 俺は付き合うなら段階を踏みたいと話し、 とりあえず今日はこれで解散しようと説得した。 あぁやってしまった。俺、女と付き合うどころか男と付き合うのかよ。マジでか? 神さま!!!!!!!
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