和子と浩二

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和子と浩二

【和子】 太郎改め山本和子になり、早いもので事故からもう半年が経った。 衝撃の事実を、事件の当日に医者から聞かされ 俺たちは放心状態だった。 しかし良かったこともある。俺たち3人は家族だったのだ。これには驚いたというより安堵の方が強かった。これからどうなるかわからないが、3人一緒いるのは心強い。困る事も多々あるがその時は 事故の影響で、過去の記憶が曖昧という事にしようと3人で話し合った。 ちなみに健一は山本和也になり、順一は山本和彦になった。 俺たち3人は近所の私立高校に通っている。 偏差値は高めの高校だったが、 勉強は嫌いではなかったのでなんとかこの高校についてはいけてる。 意外だったのが和子はそんなにモテるわけではなかった。美人だから覚悟はしていたが、特に告白されることもなく過ごしている。もしかしたら過去にたくさん告白されて全て断ってきたのかもしれない。 あと彼氏がいなかったのは本当に良かった。 男と付き合うつもりはないからな。 ただ、問題がない訳ではない。一人、とてもめんどくさいのが隣のクラスにいるのだ。 名前は《斎藤浩二》、そいつは何かにつけて上から目線で俺に絡んでくる厄介なタイプだ。 そしてイケメン。学力優秀の優等生タイプと言ったところか。 俺のことが嫌いならそれでいいんだか、いわゆる好きな子ほどいじめたくなるツンデレタイプだった時の事を考えて警戒はしている。 和子は美人だから慎重にいかないとな。 隣のクラスと言うのがまだ救われる。 【斎藤浩二】 和子の事故から半年が経った。 事故の話を聞いた時は死ぬかと思った。 病院に見舞いに行きたかったが親族以外面会できないと聞き本当に辛かった。好きだ。好きだ。死ぬほど好きだ。彼女を前にすると緊張して強く当たってしまう。 本当はすぐにでも告白したい。 でも断られたら生きて行く自信がない。もちろん他の男にやるつもりは全くない。和子に近ずく男は全て排除してきたし、これからも排除していく。 あぁ好きで好きでたまらない。愛してる。本当に。
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