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いつからだろう。
人とカルラ族が争いを始めたのは。
そして、取り返しのつかない罪を、彼女は負った。
始祖のカルラの命と、引き換えに。
人々はその魔力に怯えた。
カルラさえ倒す我が力に、恐れおののいた。
彼女は、自分の生を疎んじた。
始祖のカルラさえ消してしまった我が魔力を嫌い、
けっして取り返しのつかない事をしてしまった罪を背負った。
「死んじゃダメだよ、幼く小さな君。」
そう言って笑ってくれた赤い炎の化身。
始まりの命は消滅し、エタ―ナリヤから消えうせた。
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