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「ポチ、こら!」
「え?」
近距離で声が聞こえたと思った次の瞬間には、足元がバタついて、私のお尻が地面についていた。
ジワジワと痛みが襲ってくる。
「ったたた…え、なに?」
「大丈夫ですか?!ああ、すみません!!」
一瞬の出来事で何が起きたのか全くわからず、恐る恐る声のした方を見上げてみる。
彼の後ろに夕日があるから、すぐにハッキリとは見えなかったけれど、そこには同い年くらいの1人の男の子が立っていた。
白いVネックのTシャツにデニムと、ラフで爽やかな印象。
そして黒い髪がサラサラと風に揺れ、大きな二重の目がしっかりと私を見ていた。
…この人どこかで。
「星野さん?」
「…あ、暁くん!?」
いつも制服姿しか見たことがなかったから、すぐに分からなかった。
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